以前、レモンの名画ということで
ゴッホの作品を紹介しましたが、
今回はルノワールの作品を選んでみました。
ルノワール…言わずと知れた印象派の巨匠ですよね。
裸婦像を始め、パーティの様子やドレスを着た女性像など、
明るく華やかな画が有名ですが、
静物画も意外と残っています。
花や果物が描かれているのですが
静物画にも関わらずなんかどれも色っぽいんですよね。
静物にも色気をプラスしてしまう。
それがルノワールの画風なのでしょう。
そんな中にもレモンももちろんあります。それがこちら。
Citrons et orange
Lemons and Orange
1913年作
Pierre-Auguste Renoir ピエール=オーギュスト・ルノワール
フランス出身 1841〜1919年
ルノワールについて詳しくはこちらをご覧ください。
ただのレモン好きで絵画のことはよくわかりませんが
果実のふっくら丸い感じがよく描かれていますね。
一筆一筆の描くラインがレモンとオレンジの勢いというか
フレッシュ感を映し出してくれます。
こすったら香り出しそうな気さえしてきます(笑)。
でもでも、印象派らしくどこかおぼろげなんです。
生き生きしているけどどこかおぼろげなのが不思議。
これはルノワールの画全体に言えることかもしれませんね。
また、葉っぱや背景の緑がぼんやりしがちな黄色と白の世界を
ぎゅっと引き締めてくれています。
柑橘類の持つみずみずしさや香りまで伝わってきます。
やっぱり素材がシンプルな方が描き手の個性がよく出ますね。
前回のゴッホと全く違います。
やっぱりルノワールのタッチなんです。
また、ちょっと驚いたのが、この画はフランスではなくアメリカの
バーンズ・コレクション(フィラデルフィア)の所蔵なんです。
他の印象派の絵画もかなり持っているそうで、
私的にはそれぞれの画家が描いたレモンを集めた「レモン展」など
開催してもらえればいろんなレモンが見比べられて面白いと思うのですが、いかがでしょう。
……でも、当分はそんなこともなさそうなので、
美術館でレモンの画を見つけたら自分の中でいろいろ比べて楽しむしかなさそうですね。
最後にレモン好きにとってひとつ気になったことが…。
ルノワールが女性や花が好きだったのは作品を見ていれば疑いようはないのですが、
果たしてレモンは好きだったんでしょうか。
いろいろ調べても出てこなくてわかりませんが、
他の作品にもちょこちょこ描かれていたりするので、
きっと好きだった…んでしょう。
今日はこんなところで。
それではまた〜!